伝えたいことを確実に伝える技術

たとえば「他人を自分と同じように大切にしよう」と伝えたい場合。「他人を自分と同じように大切にする」とはどういうことなのか、その受け取り方は人それぞれ違います。

伝える相手が、自分自身をあまり大切にしていない人の場合、他人のことも自分と同じようにぞんざいに扱ってしまうかもしれません。

同じ言葉を伝えても受け取り方が人によって異なるので、言葉によるミスコミュニケーションが生じてしまうのです。

言葉によるミスコミュニケーションを防ぎ、自分の伝えたい意思を確実に相手に伝えるにはどうすれば良いのか?
たとえば「他人を自分と同じように大切にしよう」と伝える場合、どうすれば確実に伝わるのでしょうか?

それは「逆の状況をストーリーで伝える」です。

具体的には、「他人を自分と同じように大切にしよう」と伝える場合、「他人を自分と同じように大切にしていない状態」をストーリーで伝える必要があります。

他人を自分と同じように大切にしていないAさんの場合、「電車の中で疲れているお年寄りがいても自分は元気なのに気づかないふりをしている」のような状況を具体的なストーリーとして伝えます。

また、自分のことを大切に扱っていないBさんの場合、毎日夜遅くまで残業をして休日も休まず、体を壊してでも働くのが自分の喜びだと思っているので、周りの部下にも自分と同じような働き方を強要します。

このように、伝えたいことと逆の状況を具体的なストーリーで説明していくうちに、本当に伝えたい本質が伝わるようになります。

私は、美大受験の予備校でデッサンをしていたとき「まず影から描きましょう」と教わりました。

その物体に落としている影を見つめることで、光の部分がより正確に、明確に浮き上がってきます。

平和の大切さを伝えるにあたって戦争体験が必要になるように、伝えたいメッセージを伝えるなら逆のストーリーを伝える。これを意識してみてください。

スピーチを行なう際にも、セールスコピーを書く際にも、有効なテクニックです。

 

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橋本絢子
大学在学中にフリーのグラフィックデザイナーとして起業後、Webデザイナー、Webディレクター、コピーライターを経験。コピーライティングをより探求したいとの思いから、大手求人広告会社へ入社。 約1000社分の取材インタビューを行った求人広告の原稿を作成。コピーライティングが結果に直結する求人広告の業界で、Webマーケティングスキルを培う。 フリーランスライターとして独立後、2009年4月に株式会社ジュビリーを設立。企業のメディア構築、プロモーション、セールスレターコンテンツ記事制作などの案件に携わる。仕事が増えてきたため自社でライターを育成。受講者数は200名以上。1年目で月収20万円を超えるライターを多数輩出し、中には月収100万円を超えるライターも。 講座やセッションの延べ受講者数は500名以上。「女性の経済的自立」をミッションに、自由な働き方を啓蒙している。 現在はメディア運営・法人・個人コンサル、プロモーションサポートを行いながら、地方でスローライフを送っている。