プロのライターさん向けに、インタビュー原稿を書くときのコツをお伝えします。
インタビュー取材を行う際、初心者ライターさんにありがちなのが、取材をして、テープに録音した音声を書き起こし、書き起こしたままの状態とあまり変わらない文章を、インタビュー記事として仕上げてしまうこと。
もちろん、インタビュー対象者の話し言葉がそのまま書き言葉としても通用するのであれば、必要以上に余計な演出をしない方が良い場合もありますが、多くの場合、インタビュー対象者から引き出した声を、読者さんを惹き付ける「読ませる文章」として、書き言葉に変換していく必要があります。
では、プロのライターは、「話し言葉」をいかに、読ませる「書き言葉」に変換していくのか? 「話し言葉」を「書き言葉」に変換する主な3つのポイントをご紹介させていただきます。
文章全体を通じて誰に何を伝えたいのか「主張」をはっきりさせる
すべての文章には「主張」が必要です。読者さんは、そのインタビューを読むことで、どうなるのか? お客様は、インタビューを通じて、読者さんにどんなアクションを起こしてほしいのか? そもそも読者さんは誰なのか? 今、どんな状態なのか? 誰に、何を伝えて、どうなってもらいたいのか? といった軸をしっかりと持っておくことで、情報の取捨選択を適切に行うことができ、読み手の心を動かすインタビュー文章が書けるようになります。
「起承転結」や「導入・本編・結末」の流れを意識して文章を構成する
文章の面白さは「構成」から生まれます。
映画でも小説でも、多くの読者さんが無意識に持っている、始まりから終わりまでのストーリーの流れを意識することで、読みごたえがあり、満足感の高い文章に仕上がるでしょう。
各段落の導入部分で、読者を引き込む工夫をする
見出しや、インタビュー文章の一文目は、文章の「入り口」になります。ここで読者さんを引き込む工夫をすることで、次へ、次へと読み進みたくなる、魅力的な文章になりやすくなります。会話文でインパクトを出したり、質問型にしたりと、導入部分の工夫には、いろいろなテクニックがあります。普段、インターネットや雑誌などで見ている記事の中で読ませるインタビューがあれば、ぜひ導入部分に注目してみてください。
必ずしもインタビュー対象者の方が語った順番に、文章を書く必要はありません。構成を考えていくうえでは、インタビュー対象者の方が最初に言った内容を最後に持ってくることもあります。読み手をいかに感動させ、アクションを起こさせるかを考えながら、受け身ではなく、サービス精神を持って映画監督になった気分で、インタビューを作成しましょう。
プロライター養成塾では、こういったテクニックをお伝えしていきます。フリーライターデビュー後はぜひインタビューの場数を積んで、「読ませる」インタビュー記事を書けるようになってくださいね。