プロのライターがお仕事をいただいた後、最初に直面する課題が「文章スキル」だと思います。経験を積んだライターでも、文章があまり上手でない人がいるのも事実です。基本的な「てにをは」や、表現の微妙なニュアンスがちょっとでもズレると違和感のある文章になってしまいます。
私は、もともと文章は書くよりも読む方が好きでした。ライターになって2年ぐらいは文章があまり上手に書けず、悩んでしまうこともしばしば。そして、お客様からは「なんかニュアンスが違うんだよね」と、何度も修正をいただいてしまっていたのです。
しかし、ある方法で勉強してみたところ、お客様からの修正があまり入らなくなり、かつ、効果のでる文章がスラスラと書けるようになりました。せっかくライターデビューしてお仕事を受注したのに「文章が上手に書けない」となってしまえば、お客様からリピートしていただきにくくなります。文章力の問題に直面する前に知っておきたいズレのない文章を書く方法とは何でしょうか?
私が「文章の下手なライター」から「拠点長になって部下のマネジメントを行うライター」になるまでに行った方法は、次の3点です。
文章術の本を20冊ほど読む
文章術に関する本を20冊ほど読みました。複数の本に書かれていることは、特に大切なことだと分かったので、複数冊読んだことでとても参考になりました。特に参考になったのが「考える技術・書く技術」「ロジカルシンキング」「広告コピーってこう書くんだ!読本」などです。本で勉強できることは本で勉強する。そのスタンスが大事です。本を買うお金がなければ図書館で借りて読んでも良いですが、「本を買いすぎて貧乏になった」という人はいません。自腹で新書を買った方が、もとを取るために一生懸命勉強しようという気持ちになれるはずです。
ターゲットが読みそうな雑誌の言葉を使う
クライアントが「あれ?」「なんか違う」と思う文章表現のズレは言葉の使い方のズレによることが多いです。よくありがちなのが、20代の女性向けの文章を40代以上の男性ライターが書いているときのズレ。「役得」「含蓄」などのような、20代の女性が使わなさそうな言葉を使ってしまうことが多々あります。こうしたズレを防ぐためには、ターゲットになる読者が普段、読んでいそうな雑誌を1冊購入して、文章表現を真似ることです。私はアラフォー女性の文章を書くときは「STORY」経営者の男性なら「ダイヤモンド」「プレジデント」30代独身の会社員男性なら「SPA!」などを読み分けています。自分の書いた文章と雑誌の文章を見比べてみて、違和感がないかをチェックしましょう。
自分の書いた文章を声に出して読んでみる
声に出して読みにくいと感じた文章は、他人が読んでも読みにくい文章です。「上手だ」と思う文章を声に出して読んでみて、そして自分の文章も声に出して読んでみて、どこが違うかを比べてみましょう。また、私は一度に大量の記事を書くときにはICレコーダーに自分の喋る声を録音することもあります。喋るのが得意な人は、ICレコーダーに録音した自分の声を文字に書き起こす、というのも一つの方法ですので、ぜひ試してみてください。スラスラと話せる話は、文字にしてもスラスラと読めるケースが多いです。
以上になります。文章力に自信のない1~2年目ライターさん、これからプロライターデビューを目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。