私が取材時に気をつけていることは、「理解したことを、自分の言葉に置き換えて相手に伝える」ということです。
何でも「ハイ、ハイ」と聞いているだけのライターは、「本当に分かっているのだろうか?」と相手を不安にさせてしまいますよね?
取材時に見たり聞いたりしてインプットし、アウトプットしようと考えていることは、取材対象者や担当者にできる限り伝えるようにしています。
では、具体的にはどんなポイントで確認を取れば良いのでしょうか?
私は以下のポイントに気をつけています。
ターゲットの確認
「誰に」伝えるのか? 男性なのか、女性なのか、若い人なのか、シニア層なのか。原稿の向こう側には、読んでもらいたい読み手がいます。伝えたい対象者によって表現のニュアンスも変わってきます。「誰に」読んでもらいたいのか、ターゲットを確認しておかなければなりません。
目的の確認
「何を」伝えるのか? 伝えたいことが一貫しておらず、ただ聞いたことをそのまま書いただけの、行き当たりばったりな原稿。ライター初心者にありがちな失敗です。
各メディアの出稿目的を考え、戦略的に構成を組み立てていかなければなりません。「この原稿ではどんな成果を出したいのか」をあらかじめ把握しておくことが大切です。
表現意図の確認
直接的な言い回しにするのか、表現をやわらげるのか? たとえば取材対象者が直接的な言い回しをしても、読み手となるターゲットの立場を考えた場合、表現のニュアンスを変えた方が良い場合があります。
自分で表現を工夫したいと思った際には、その場で取材対象者・担当者に確認を取るようにしています。
信頼されるライターになるためには、さまざまな場面で意識的にコンセンサスを取れるようにならなければなりません。
取材の場で分からないことがあれば必ず確認を取る、原稿執筆中も不明な点が出てきたら担当者に連絡を取る(間違っても納期ギリギリまで溜めておいてはいけません)原稿提出時にも執筆の意図を伝える、といった確認作業が、必要不可欠です。