日頃、新聞・雑誌・インターネットなどでなんとなく目に留まった文章を、読むつもりはなかったけれど、なぜか最後まで読んでしまったという経験はありませんか?
他の文章に埋もれないためには、まず読者に『自分に関係のある内容だ』『有益な情報だ』と判断してもらうことが大切。でも、それだけでは最後まで読んでもらうことは難しいでしょう。
テンポよく読み進められるコラムの共通点は、「なんだか面白そうだな」と興味を引きつけ、さらに感情を盛り上げて、読み終わりに「あー、面白かった」と満足させる3部構成があります。
ストーリーを語る上での基本的な構成として有名な『起承転結』の他に、日本では『序破急』が昔から伝わっています。
序は「つかみ」。パッと見て面白そうだなと思ってもらうことです。
どんなに内容の濃い素晴らしいコラムだったとしても、タイトルが全く魅力的でなかったり、自分には関係ない内容だと判断されたりしたら、読んでもらうことはできません。
破は「揺らし」。次から次へと読者を内容に引きずり込んでいき、たくさんのスリルや感動などをもたらして、気持ちを揺らします。
急は「満足」。読み終わった時に「面白かった!また読みたい」と感じさせます。
非常にシンプルですが、同じ構成要素は遊園地のアトラクションにも当てはまります。
まず、アトラクションはパッと見て面白そう、乗ってみたいと思わせて興味を引きつけ、お客さんの心を「つかむ」。乗ってみたら、予想外の展開が待っていて、その世界観にどっぷり漬かって楽しみ、感情を「揺らす」。そして、アトラクションが終わると、乗ってみて良かったね、また乗ろうねと「満足する」。
文章に限らず、イベントやパーティーなどを企画する際にもこの「序破急」を意識すると、マンネリや中だるみすることなく、メリハリのある楽しい時間になります。ぜひ、やってみてください。
参考文献
川上徹也 読むだけであなたの仕事が変わる「強い文章力養成講座」
ダイヤモンド社 2014 http://www.diamond.co.jp/book/9784478027097.html
記事執筆:ライター たかはしなつこ
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