「ターゲットを脅す手法のコピーは効果的か?」というテーマについて、私が思っていることを書こうと思います。
脅す手法とは、たとえば「○○しないとあなたは一生、●●できませんよ」や、「このまま○○していってもいいのですか?」「○○できない人は見ないでください」といった、読み手の不安を煽るコピーです。
効果的かどうかは、ターゲットや業種、商品・サービス、媒体にもよります。ただ、「○○な人は見ないでください」といった、わざと逆説的にするコピーはもう古いですね。否定的・肯定的に関わらず、よく見かける手垢のついた表現やテクニックに新鮮味はありません。読み手は見飽きています。
読み手の不安を煽るコピーは、特にコンプレックス商品には効果的です。脅しのメッセージは、ひと言で読み手の不安を煽り、行動を起こさせる強烈なエネルギーを持っています。一方でリスクもあります。
不安を煽る脅しのメッセージで集まってくるお客様は、どんな人が多いと思いますか?不安を抱えている人です。今の自分がマイナスの状態で、マイナスをまずはゼロにしたいと思う人が多いと思います。そういう人たちが発信者であるあなたの回りに集まってきた場合にどういう現象が起こるか、想像してみてください。
自分を肯定できない人は、他人も肯定しない場合が多々あります。あるいは依存体質の人。脅しのメッセージには、そういう人をたくさん集める威力があります。
また、脅しのメッセージはネガティブである場合が多いです。ソーシャルメディア時代である今、直接的な顧客ターゲット以外もあなたの発信するメッセージを見ています。メッセージの発信者が個人の場合、「あの人はいつもネガティブな脅しのメッセージを発信する人」と周囲から烙印を押されるのはあまり都合の良いことではありません。特にメッセージの発信者が個人の場合はいかなる言動にも人間性が問われます。
- ネガティブな脅しのメッセージは、コンプレックスが強く依存体質の顧客を集めるケースが多い。そういった場合、顧客サポートやクレーム処理に手間を取られるリスクがある。
- 前向きでポジティブな顧客を集めたい場合、脅しのメッセージよりも明るい未来をイメージさせるポジティブな言葉の方が効果的。
- ソーシャルメディア時代の今、脅しのメッセージばかりを発信する個人は人間性が疑われるリスクもある。
- コンプレックス商品の場合は、ポイントで脅しの手法を使うと効果的な場合もある。全面的に「脅し」で固めてしまうよりも、明るい未来をイメージさせる夢のあるコピーはポジティブな人を寄せ付ける。