お客様から「ニュアンスが違う」と 言われたときの対応方法をお伝えします。
頑張って原稿を書いてお客様にメールしたものの・・・
「全体的に違和感がありますね」「なんとなくしっくりこない」「ズレている」と言われて戸惑ってしまう、プロのライターなら一度は経験したことがあると思います。
経験の浅い初心者ライターさんがやってしまいがちなのは、「では、どういったニュアンスがよろしいでしょうか?」など、『お客様に聞いてしまう』こと。こうなればライターではなく、オペレーター(作業員)の仕事になります。プロのライターなら、プロの仕事をしなければなりません。
基本的にお客様は文章に関しては素人です。お客様からの指示を待っているだけではなく、ライターからいくつかの「切り口」を提案できなければなりません。お客様から「なんかニュアンスが違うんだよね」と言われたときは、ライターとしての実力を発揮できるチャンスといえるでしょう。
ここで柔軟な対応ができるか否かで、ライターの実力が試されます。経験の豊富なデキるライターは、「どうしたらいいでしょうか?」などとお客様に聞いたりしません。
お客様の意図とニュアンスが違うということは、10年以上経験を重ねたライターでもよくある話ですが、経験豊富なライターは、「自分から切り口をクライアントに提案する」ことができます。その際、以下3つのポイントを押さえています。
ターゲットを再確認
ニュアンスの違いは、お客様とライターが描くターゲット像の違いから生じることが多いです。ターゲット像に対する共通認識をまず持つようにしましょう。このとき、便利なのが雑誌を例えに出すことです。私の場合、「読者層でいえばSPA!ですか?ダイヤモンドですか?」「日経よりも東スポ寄りのニュアンスが良いですね」といったメディア媒体を例に出すことで、ニュアンスや表現の細かなテイストをクライアントとすり合わせています。
キャッチコピーと書き出しを握る
キャッチコピーや文章の書き出しは、その文章の全体を握るカギとなるもの。できればお客様と打ち合わせ時に具体的に握っておいた方がいいでしょう。「キャッチコピーは□□よりも○○の方がいいですよね」といった形で、言葉で握るようにすると認識のズレがありません。
一度、リセットする気持ちで
初心者ライターにありがちなのが、元原稿の細かい部分を修正することを先に考えてしまうことです。「木を見て森を見ず」という言葉の通り、お客様が「ニュアンスが違う」と言っているのであれば、細かい部分よりも全体を総取替するぐらいの気持ちでなければなりません。一度建てた家を解体し、新しい家を建て直すぐらいの覚悟が必要です。「せっかく時間をかけて書いたのにもったいない」などという気持ちは、プロではありません。
以上を参考に、お客様とのより強固な信頼関係を築いてくださいね。
仕事に直結するプロライター養成塾では、業種・業界別お客様対応のポイントを、実際にあった実例を交えてご紹介させていただきます。