コラムの語源
コラム(column)とは、もともと古代ローマ建築の石の円柱を意味する言葉です。
円柱を意味するコラムが、文章の意味で使われるようになったきっかけは英字新聞の縦長のスペースです。
英字新聞をイメージしてみてください。余ったスペースが出る場合、縦長に出ることが多くありませんか?
縦書きの日本の新聞は、横型の余白が出ることがありますが、横書きの英字新聞は、縦型の余白が空くことがあります。
この縦型の余白が、円柱を横から見た形に似ていることから、区切られたスペースに書く短い記事が「コラム」と呼ばれるようになりました。
今では新聞や雑誌などのコラムには、「欄外記事」「論評・批評」「補足」「参考」といった役割が定着しています。
読者がすぐに理解できることが、コラムの条件
コラムは、あくまでも余白を埋めるためのちょっとした囲み記事。長々とした文章はコラムとは言えません。コラムを書く際には、限られた文字数の中で、無駄を省いて要点を絞ることが大切です。読者がサッと目を通してすばやく内容が理解できるよう、回りくどくならないよう気をつけましょう。
「記事」と「コラム」の違い
記事とは、事実を伝えるための文章であり、新聞や雑誌、インターネットのニュースなどに見られます。政治、経済、社会、科学、スポーツなど、様々なジャンルにおける出来事、事件・事故などを客観的に伝えることが目的です。基本的には、記事で個人的な考えを書くことはありません。
対してコラムは、執筆者の個人的な考えや意見を伝えることができます。自分の意見を自由に書けるだけに、内容に説得力を持たせることが大切。ひとりよがりにならず、伝えたい内容の根拠となる知識や想定される反対意見もあらかじめ調べておきましょう。記事に比べて自由度が高いだけに、綿密なリサーチに基づく客観的な視点が重要です。
記事執筆:ライター たかはしなつこ