がんばって何時間をかけて書いた文章なのに、お客様の都合で、すべて書き直すことになりそう・・・せっかく書いたのに、もったいない!
と思ってしまうことは、ありませんか?
中には、自分が書いた原稿へ修正が入ることに対して、文句を言うライターさんもいるようですが、それはナンセンスです。
自分では完璧だと思っている原稿でも、誰か一人でも違和感を持っている人がいれば、その原稿は、完璧ではありません。再考すべきです。
ライターが書く原稿は、芸術作品ではありません。表現の美しさ以上に、商業文章としての目標を果たすことが大事。
修正が入る、ということは、必ず、どこかで何かがズレている証拠です。
文章自体の完成度は高くても、お客様との間にコミュニケーションロスがあったり、取材時に先方とターゲットをきちんと握れていなかったり、事実確認を突き詰めて行っていなかったり、そういったことが原因で、せっかく書いた原稿が、お蔵入りになることは、よくあることです。
素直に受け入れて自分の否を認め、何がいけなかったのか、しっかりと反省をした上で、次回以降の仕事に生かすようにしましょう。
以前、インターネット広告媒体の原稿を書いていたときのことです。広告の担当営業は新人の若手で、担当ライターは、ベテランでした。
ベテランライターが書いた原稿に、クライアントから全面修正指示が入ってしまった。ベテランライターは、クライアントからの修正指示を持ってきた営業担当者を叱り、原稿修正の指示に応じない。
こういった場面を何度か見てきて、私は違和感を覚えました。
どれだけベテランのライターが書いた、完璧に見える原稿でも、お客様が納得しないのであれば、お客様にとって完璧ではないのです。もちろん、そのまま掲載してしまうと、読者さんとのコミュニケーションミスが発生してしまいます。読者さんにとっても、その原稿は完璧ではありません。
もちろん、担当営業のコンサル力・プレゼン力も問われますが、お客様を一発で納得させるのは、ライターのスキル次第です。
お客様から修正指示が入ったのを他人のせいにして怒っているうちは、ベテランライターとは言えません。
何年も経験を積んでいても、せっかく書いた原稿が、すべて書き直しになることは、あります。
リセットはチャンス。
「また原稿を書ける」「これでさらにスキルアップできる」と、前向きに考えましょう。
売れっ子ライターさんほど、全面書き直しになったときは、素晴らしいリカバリー力を発揮します。
ライターの仕事をする中で不安が生じたときは、プロライター養成塾のコミュニティでサポートを行っています。