「やりたい仕事がありますが、経験が少ないのでスキルに自信がありません。どうすれば早く自信を持てるようになるでしょうか?」とご質問をいただくことがあります。
ライターの仕事に限らず、フリーランスで仕事をしようとしている方、起業を考えている方全般に言えることですが、早く自信をつけたいなら、今の自分にできることを最大限に完璧にこなす。これに尽きます。
たとえばライターの仕事の場合、経験不足で文章力に自信がなくても、自分の書いた原稿に誤字や脱字がないよう一生懸命チェックすることは、誰にでも頑張ればできることですよね。
この、「誰にでも頑張ればできること」を人一倍頑張るのです。
その積み重ねで、自然と自信がついてきます。
誰にでもできることを人一倍頑張って、そのときの自分にできることを完璧にやりきったら、次のステージに進むときです。
私も、ライターとしてまだ自信がなかった頃は、誤字脱字のチェックや校正、お客様先でのマナー、メールでの気遣いのある文章、お客様一人一人と真摯に向き合うこと。これらを、最大限に完璧にこなすことに徹底的にこだわりました。
権利を主張するのは、義務を完璧に果たしてからと考えているので、義務を完璧に果たせていないうちは、お客様の言うことに100%従いました。
企画提案などは自分から意見することもありますが、業務フローや締め切りなどに関しては多少きついな・・・と思っても、徹夜してでも、お客様の言う通りにしました。
この考えには賛否両論ありますが、お客様は神様だと思っています。
だからこそ、神様のように大切な存在としてお客様と関わることのできない場合(自分を苦しめるほどの低料金であったり、理不尽な要望が多かったり)その場合は、はじめからお仕事を受けないようにしていました。
一度、お仕事をいただいた以上は、何が何でも自分の120%以上のエネルギーを注ぎ込み、お客様に最大限にご満足いただけるようすべてを完璧にこなす、そのつもりでいました。
難しいことではありません。
誰にでも頑張ればできることを人一倍、頑張れば良いのだから。
特別、頭を使うことでもなく、シンプルにできることです。
すべてを完璧にこなす上で大変だったこともありました。
今でも思い出すのが、フリーライターになって間もない頃に引き受けた、Webのセールスレターを作った仕事です。
当時、事務所と自宅が離れた場所にあり、毎日、終電で事務所から自宅に帰宅していました。
終電で自宅に帰宅し、玄関のドアを開けた瞬間、お客様から携帯に電話が入り、お客様が「今すぐ修正して!」と、すごい勢いで仰られました。
事務所にパソコンを置いて帰っていたので、タクシーで片道5000円ぐらいの距離を飛ばし、事務所に戻って、数文字を修正してまたタクシーで帰宅しました。
そのお客様からは朝早くにも「今すぐ修正して!」と、すごい勢いで電話がかかってきて慌てて早朝出勤したこともあります。
結局そのお客様には途中で逃げられてしまい、まるまる一ヶ月費やした制作費の入金はありませんでしたが、完璧に従うことで、多くの学びがありました。
自分がどんなお客様に対しても完璧に対応することで、その後、良いお客様の見分けもつくようになりました。
すべてのお客様からのご要望に完璧に対応することにこだわり続けた結果、体調を崩して何度か倒れることもありました。
しかし、いろいろなことを自分の最大限までに完璧にやりきれたことで、いつも、早くに次のステージに進むことができています。
自分の時給も、単価も、売上も、収入も、根本的には自分自身に許可を出せているかで決まると思っています。
自分に許可を出せていない原因は、何かを思いっきり完璧にやりきっていないからではないでしょうか。
真の成長のためには、、試練の中にも勇気を出して飛び込んでいく覚悟が必要かもしれません。
しかし自分との戦いに勝って自分に新たな許可を出せたとき、ゆるぎない自信という宝物が手に入り、見える世界も変わってくるはずです。