ライターさんから、「文章が出てこない」「書き出しでつまずいてしまい、何も書けない」と、ご相談いただくことがあります。
私もライターとして駆け出しの頃はよく「何を書いていいのか分からない」という悩みを抱え、いつまでも書き出せずに、時間ばかりが過ぎていったものでした。
しかし、あることに気づき、書き出しでつまずくことがなくなりました。
それは、「書くこと」は手段であり、目的ではないということ。
目的は「伝えること」です。
伝えたい人に、伝えるべきことを伝える。
伝えるという目的を達成するためには「誰に」「何を」伝えたいのか、きちんと決めてから書き始めなければなりません。
経験が浅い頃は、情報を聞くだけで、「誰に」「何を」「いかに」伝えるまでかをお客様に確認しなかったので、なかなか原稿を書き進めることができませんでした。
完成しても、なんとなく雰囲気で書いたようなぼんやりと漠然とした文章になっていたものです。
経験を積むにつれて、「誰に」「何を」「いかに」伝えるかをお客様としっかり確認し、打ち合わせの場で、文章全体の流れをイメージし、お客様と共有できるようになりました。
書き始める前に、文章全体のイメージが頭の中で浮かぶようになれば、書き出しでつまずくことがなくなったのです。
お料理にたとえてみると分かりやすいと思います。
手元にレシピがあれば、作り始める前に「何から始めよう」と迷わなくても済みます。
慣れている方は、レシピを見なくても「次はこうしよう」とイメージしながら作り進めていけます。それは、完成形を最初からイメージできているからです。
完成形をイメージできていない素人がなんとなく手探りで進めても、暗中模索状態で、うまくいきません。
文章も同じで、迷いながら書いた文章は、キレが悪く、迷いが読者に伝わってしまいます。
というわけで、原稿の書き出しに迷わないよう
打ち合わせのときに、書き出しが完璧にイメージできるようにすること。
ぜひ、心がけてみてください。
取材〜原稿作成までの流れの詳細はプロライター養成塾の取材実践コースで体感していただきます。