取材相手が喋らないとき

私は前職が求人広告のライターでした。

経営者にインタビューを行なうときは、ほとんどの方がたくさん喋ってくださるのですが、問題は社員インタビューのときでした。

特にIT系のプログラマに取材するときは、ほとんど喋らない方も多くて苦労しました。

私「なぜこの会社に入りたいと思ったのですか?」
社員さん「給料が良かったから・・・」
私「そうですか・・・」私「この会社の良いところは?」
社員さん「給料の良いところ・・・」
私「そうですか・・・」私「仕事のやりがいは?」
社員さん「(システムが)動いたとき」
私「そうですか・・・(ありきたりだな)」

私「社長はどんな方ですか?」
社員さん「いい人です」
私「どんなところが?」
社員さん「全部」
私「そうですか・・・(もっと何とか言ってよ!)」

と、あきらかに「早く終わらないかな」と社員さんの気持ちが伝わってくる、禅問答のよう苦行でした。

このように喋るのが苦手な方へ取材を行なうときは、どうすれば良いのでしょうか?

 

 

取材相手が喋らないタイプの場合は、先回って答えを用意しておきます。

たとえば以下のような会話が効果的です。

私「一般的には○○と言われる方が多いですが、○○さんも当てはまりますか?」

社員さん「あ、はい、そうですね」

私「では○○○○○と記事には書いておきますので、もし訂正がございましたらご指示ください」

求人原稿で同じ会社の何人かの社員さんを、インタビューさせていただいたときは

「同僚の○○さんはこう言っていましたが、やっぱりこの会社は○○○なのですか?」

「同じ職種の方は○○という悩みを持たれている方が多いのですが、○○さんも当てはまりますか?」

といった質問の仕方が役に立ちました。

あまり喋らない人は普段から喋らないので、よく喋る人に比べてボキャブラリーが極端に少ないことが多いです。

もともと少ないボキャブラリーから無理にネタを引き出そうとしても限界があるので、お手本を示してあげると良いでしょう。

そのためにライターは普段から業界情報を勉強し、いくつもの引き出しを持っていなければなりません。

あまり喋らない人へインタビューすることになったとき、時間を無駄にせずに相手から適切な情報を引き出すには、あらかじめ豊富な業界知識を持っておくこと。取材の場で、質の高い質問とアウトプットを心がけることが大切です。

 

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ABOUT US
橋本絢子
大学在学中にフリーのグラフィックデザイナーとして起業後、Webデザイナー、Webディレクター、コピーライターを経験。コピーライティングをより探求したいとの思いから、大手求人広告会社へ入社。 約1000社分の取材インタビューを行った求人広告の原稿を作成。コピーライティングが結果に直結する求人広告の業界で、Webマーケティングスキルを培う。 フリーランスライターとして独立後、2009年4月に株式会社ジュビリーを設立。企業のメディア構築、プロモーション、セールスレターコンテンツ記事制作などの案件に携わる。仕事が増えてきたため自社でライターを育成。受講者数は200名以上。1年目で月収20万円を超えるライターを多数輩出し、中には月収100万円を超えるライターも。 講座やセッションの延べ受講者数は500名以上。「女性の経済的自立」をミッションに、自由な働き方を啓蒙している。 現在はメディア運営・法人・個人コンサル、プロモーションサポートを行いながら、地方でスローライフを送っている。