文章が読み手に伝わりづらくなる原因のひとつが、「根拠」が見あたらないことが挙げられます。
一見すると、良くできた完成された文章。
読み進めると、「あれ?」と立ち止り、初めから読み返す、そしてまた立ち止り、理解をするためにまた初めから。といった経験はないでしょうか?
「反対です」とは書いてあるけど、なぜ反対なのかが書かれていない。
「面白かった」とは書いてあるけど、なぜ面白かったのかが書かれていない。
「とてもよかった」とは書いてあるけど、なぜよかったのかが書かれていない。
理由・根拠が抜け落ちている文章は、読んでいて、納得しにくいものです。
腑に落ちないので、また読み返して根拠を探る。
結局、伝わらない文章となってしまいます。
もちろん、人間ですから、理由・根拠がよく分からない、ということもあるでしょう。
しかし、プロのライターとして文章を仕事にしている場合は「なんとなく、そんな気がする」では、プロとしての仕事とは言えないと思います。
文章を発信する以上、自分の書いた言葉1つ1つには、責任を持つべきでしょう。
ですから、自分がどう感じたのか。自分がどう思ったのか。
主観的な意見も大事かもしれませんが、客観的 な事実をお伝えしなければ伝わりません。
簡単な例を挙げますと、
「このラーメン、おいしかった」
「濃厚な豚骨スープがおいしかった」
「薄味の魚貝スープがおいしかった」
「麺を○○技法で製麺されているので
こしがあり、煮干しから○○時間煮込んでいるので
コクがあり日本人の口に合う味です」
理由・根拠を書くだけで、情報の質が大きく変わります。
説得力が増しますよね。
理由・根拠を導き出すには、 自分が書く文章(結論)に
「なぜ」という問いかけをしてみてください。
「なぜ」の答えを考えることで、「理由・根拠」が導き出されるはずです。
プロライター養成塾では読者に伝わる文章を書くご指導もさせていただいております。