結論と根拠がしっかりと確立されていて、論理的なはずの文章。でもなぜか伝わらない…。
そんな時は、言葉の使い方を見直してみましょう。ちょっとした言葉の使い方が、文章の論理性を大きく妨げている可能性があります。論理的な商業文章を書くうえでは、内容はもちろん、言葉の使い方も重要なポイントになります。以下のチェック項目に気をつけ、書いた文章をもう一度推敲してみましょう。あなたの文章は、ぐっと伝わりやすくなるはずです。
漢字を使いすぎていませんか?
パソコンを使うと、漢字の変換は驚くほどかんたんです。手書きでは書かないような漢字も、つい使ってしまうかもしれません。しかし、必要以上に漢字を使った文章は堅苦しく、読み手にとってストレスになります。ひらがなに直し、読み手の負担を減らしましょう。
柔らかい→やわらかい
簡単→かんたん
挨拶→あいさつ
様々→さまざま
頂く→いただく
宜しく→よろしく
既に→すでに
漢字が5文字以上続く場合も、なるべくひらがなを混ぜるようにしましょう。
小難しい言葉、簡単にできませんか?
論文で使われるような言葉や、政治家が使うような難解な言葉にも注意が必要です。字の見た目は仰々しいですが、よくよく考えると意味は平易だったりします。読み手を混乱させるだけで、これらの言葉は決して、あなたの文章の論理性を高めてはくれません。小学校高学年の子供でも理解できるくらいの言葉に直しましょう。
誠に遺憾である→とても残念だ
罹患している→病気になっている
何卒宜しくお願い申し上げます→どうぞよろしくお願いいたします
読み手の7割以上に意味が通じる外来語ですか?
アジェンダ、メソッド、マター、コンプライアンス、セグメント、スキーム…。ビジネスで使用されることも多い外来語です。果たしてどれだけの人が確実に言葉の意味を理解しているでしょうか? 背伸びする必要はありません。あなたが伝えたいことを伝えるための文章です。読み手の理解を妨げる外来語の使用はやめましょう。
平易な日本語は、文章の論理性を妨げません。上記のポイントに気をつけることで、読み手は内容に集中できるようになります。せっかくの文章。読者に十分に味わってもらうためにも、スムーズに文章を読ませる工夫が必要です。ひと手間かけるだけで、あなたの文章の論理性はぐっと高まります。
記事執筆:ライター 村川里美