読み手の心を動かすインタビュー記事を作成するコツをお話します。
「インタビュー記事の作り方に悩みます」とご相談いただくことがあります。
インタビューをしたものの、そのまま文字にしているだけでは、何を伝えたいのかがよく分からない文章」になっていることがあります。
その場合は、はじめから整理してみましょう。
まず、インタビューをさせていただいたお客様が、
「何を伝えたかったのか」「記事を通じて読み手にどう影響を与えたいと考えているのか」
そして読者の方が、
「その記事を読んで何を得られるのか」「インタビュー内容のどの情報を必要としているのか」
などを踏まえてもう一度インタビューテープを聞いてみると、構成が定まってきます。
伝えたい事を伝えやすくするために言い回しや順序、抑揚などを整えることもあります。
もちろん事実と違うことを書いてはいけませんが、インタビューの目的に応じて、インタビュー対象者がおっしゃった一部分をドラマチックに強調する演出を行うこともあります。
インタビュー対象者が言ったことをあまりにもそのまま伝えるのは、読者のみなさんに手の込んだ料理をお出しするのではなく、生野菜を洗うこともせずにそのまま食べさせるようなものです。
その生野菜(素材となる言葉)が調理される過程によって、料理のおいしさが変わるのと同じであると考えています。
もちろん、インタビューの素材そのものが読者さんの心を動かすすぐれたものがあれば、余計な手間を加える必要はありません。しかし、多少、工夫をすることによって、格段においしいものになるのであれば、少し手間がかかっても読者様にご満足いただけると感じています。
リズム感、読後感、文章全体の切れ味の良さなども吟味することで、「読ませる」インタビュー文章を作ることができます。
プロライター養成塾の取材実践コースでは、受講生インタビューの作成を体験していただきます。ライターとして活躍中の先輩受講生へのアポ取りから取材インタビュー、原稿作成、修正対応、納品までの一連の流れを経験することで、今後のお仕事に役立てていただけます。
取材インタビューを行うお仕事は、インタビューを行わないお仕事に比べてライティング料金の単価も高めになりますので、ぜひ取り組んでいただければ幸いです。