文章を書くときに、一番気をつけたいのがタイトルです。会社の企画書、ブログのタイトル、広告のキャッチコピーなど、タイトルで注目されなかったら、どんなに時間をかけて書いた良い文章でも読んでもらうことはできません。
ここでは、今日から実践できる『人の心をつかむタイトル5ポイント』をお伝えします。
ターゲットを絞って呼びかける
春になると、駅にこんな広告が出されているのを見たことはないですか?
「慶應義塾大学のみなさま!口座開設は〇〇〇銀行へ。」
この大学の最寄り駅だけに出される広告ですが、他大学はもちろんその大学名で出されています。
「大学生のみなさま!口座開設は〇〇〇銀行へ。」よりも、強いインパクトがあります。
幅広い人にあてはまるように作ったキャッチコピーは、結局誰の心にも響きません。ターゲットをぐっと絞って呼びかけると、そのターゲット層の人たちが振り返る確率が上がります。
問いかける
問いかけられると、人は自然と答えを探してしまう習性をうまく使った手法です。
「キレイになったら、誰に会いにいきますか?」
エステサロンのチラシにこんな問いかけがあったら、頭の中に会いたい人の顔が思い浮かぶものです。「キレイになって、好きな人に会いに行こう」よりも、読み手をワクワクさせます。
言い切る
はっきり言い切ったタイトルは、自信が感じられます。3つの言い切りパターンを紹介します。
・「この学習法で、あなたは学年3位以内の成績になる」
未来を確実に予測できる人はいません。リスクを負って予言して言い切ることで、引力のある言葉を生み出すことができます。
・「この学習法でなけなければ、あなたはクラスから取り残される」
人は、これから手にする利益も、今持っているものが無くなる損失の方に恐れを抱きます。脅して言い切るパターンです。
・「成績に悩んでいないのなら、この学習法で勉強しないでください」
命令して言い切るこの形は、反発を招くこともありますが、成績に悩んでいる人の心は、しっかり刺激します。
数字を魅力的に使う
数字は客観的に事実を伝えてくれる、信頼できるものというイメージを最大限に活用した例です。
「3ステップで完結」
「年間7億円の売上げを誇る」
「読者投票人気No.1」
1桁の数字は奇数(1,3,5,7,9)を使うと効果的と言われていますが、桁の多い数字で表現する場合は、
「今年の募金総額17,852,253円」
のように、詳しい数字まで書いた方が、説得力が増します。
心の底からお願いする
真剣にお願いされて、その姿勢に心を打たれたことはありませんか。
「担当者である私の発注ミスにより、通常の10倍の仕入れをしてしまいました!2割引で販売いたしますので、どうか買ってください!!売れ残った場合は、私が買い取る約束を社長としてしまいました。どうかよろしくお願いします!!」
担当者の土下座がイメージできる、真剣なお願い文章です。
「ワケあり商品につき、全品20%オフ」よりも、購買意欲が掻き立てられます。
いかがでしたか?文章のタイトルで、その文章を読むか読まないかが判断されます。今日から書く文章が、この5ポイントを使って1人でも多くの人に読んでもらえるといいですね。
参考文献
川上徹也 読むだけであなたの仕事が変わる「強い文章力養成講座」
ダイヤモンド社 2014 http://www.diamond.co.jp/book/9784478027097.html
記事執筆:ライター たかはしなつこ